公園に面した住宅

公園に隣接した敷地の小さな2階建ての住宅。

この公園の緑を取り込まない手はないと思い、階段を登った先に緑が視界に入るようにし、そこに小さな机を作り座って眺められるよう計画しました。

毎日の生活の中で2階に上がった先に、いつも緑が視界に入る。
小さいことですが少しだけ生活が気持ち良く過ごせます。

住宅だけに限らず人が過ごすところには、ちょっとしたご褒美がいるなぁといつも僕は思っています。

人が動くのはエネルギーが必要で、暗かったり淋しいような場所だったら、たとえ自分の家で用事があったとしても行きたいとは思えませんし大事にも出来ません。

でも、気持ちいいところであれば、同じエネルギーを使ったとしてもストレス無く気持ち良く過ごせると思います。

料理を作るのは毎日大変でも、ここでは手間も手間とは感じなく作れるキッチンとか。

長い面倒な廊下であったとしても外の景色や緑があって、そこを歩くことで一瞬気持ちがリセットされたり。

早くあの気持ちよく寝られるところに行きたいと思うような寝室。

手間は掛かるけど、もっときれいにしたいなぁと思うような中庭。

などなど。

そういったちょっとした生活の何気ないご褒美と言えるようなところが増えていけば、その場所が精神的にも健康で、見た目だけの小手先のもので無く、本当に心地いいなと思えるものが出来ていくんだろうなと思っています。